ネット証券はリスクが高くて危険?店頭証券の違いとデメリットを解説

ネット証券は手数料が安く金融商品も多いことから、多くの投資家から人気を集めています。

ただ、手数料が安い分様々なリスクがあるため、初心者だとうまく活用できず、かえって損をしてしまうかもしれません。

また、ネット証券での運用を始めようと思っていても、どんな風に始めたらいいか分からず、悩んでいるという方も多いのではないでしょうか。

そこで、本記事ではネット証券と店頭証券の違いや、メリットデメリットについて解説していきます。迷っている方はぜひ参考にしてくださいね。

ネット証券とは

ネット証券とは、インターネット上の操作だけで出入金や取引を完結できる証券会社のこと。

店舗や営業員を持たないため、投資の相談を職員などにすることはできませんが、その分手数料が安く設定されているのが特徴です。

主なネット証券としてあげられるのは、SBI証券や楽天証券・マネックス証券などで、実際に多くの投資家も利用しています。

それでは、ネット証券の4つの魅力について詳しく解説していきます。

①手軽に始められること

まず何よりもネット証券の魅力的な点は、手続きがとにかく簡単なので手軽に始められるということです。

通常であれば、店舗にいって窓口で営業担当と話し、書類の記載などにも時間を要することでしょう。話を聞くと断りにくかったり、電話がかかってきて迷惑に感じるということもあるかと思います。

しかし、ネット証券ならば自宅にいながらにして口座開設から本格的な投資まですべて完結することができるため、外出や電話をする手間は一切必要ありません。

コロナ禍になり不要不急の外出を控える必要がありましたが、そんな中でも問題なく投資できるのがネット証券のポイントです。実際に、2020年4月から9月までの半年の間に、ネット証券の口座数が大幅に増加したことも明らかになっています。

②手数料が安いこと

続いて2つ目の魅力は、人員の確保など運営費がかかっている店舗証券に比べてネット証券は、手数料が安くなるのです。

【ネット証券の場合】

10万円の場合 50万円の場合
SBI証券 99円 535円
楽天証券 99円 535円

【店頭証券の場合】

10万円の場合 50万円の場合
SBI証券 2,750円 12,650円
楽天証券 2,860円 12,188円

このように、ネット証券と店頭証券では大きく手数料が異なるのです。

店舗証券より手数料が安いのはもちろんのこと、ネット証券の中でもコストの安さで競っている部分があるため、ユーザーは適切に見極めることで、よりお得に利用することができるでしょう。取引手数料は売買するたびに発生してしまうため、利用頻度が高い人は少しでも手数料が安いネット証券を見つける必要があります。

SBI証券などはサービスの質が高いだけでなく、手数料も業界最安水準であることが謳われています。証券ごとにも特性があるため、より手数料が安いものを選びましょう。

さらに、Tポイントや楽天ポイントなどを使って投資ができる「ポイント投資」のシステムがあります。初心者の場合、いきなりお金を投資するのはリスクがあり不安ですが、ポイントで投資できるなら安心して投資にチャレンジできますね。

③取り扱い商品の種類が多いこと

続いて3つ目の魅力は、ネット証券は取り扱いしている商品がかなり多いということです。証券会社同士での競争もあるため、商品が多ければ多いほど、ユーザーにとっては手数料が安くなるというメリットがあります。

MEMO
投資信託や債券、資源などのラインナップが多いのも特徴です。選べる商品が多いと選択肢も増え、利益を出せる確率も上がります。

米国の株式やETFは投資家からも人気が高く、ネット証券で取り扱われている商品は充実していると言えます。

④マイペースに投資ができること

最後に4つ目の特徴は、とにかく自分で好きな時間やタイミングで投資を行えることです。

自分で勉強し良い商品を判別していかなければいけない大変さはありますが、店頭で聞く営業担当からの話に流されて損をすると、なんだか嫌な気持ちにもなりますよね。

ネット証券だと余計な情報を排除して、自分の好きなタイミングで、自分が良いと思った商品に投資をすることができます。

外出時にスマホで気軽に投資ができるというのも、ネット証券ならではの魅力の1つなのです。

取扱商品が多い分、その商品を選ぶか迷う方も多いでしょう。家でゆっくりと落ち着いた環境で考えられるのも大きなメリットと言えます。

ネット証券と店頭証券との違いは?

ネット証券は上記で解説したように、インターネット上の操作で手続きが完結する商品になります。

一方、店頭証券は店舗を持っており、一人一人に担当者が付いて契約をし、その後も担当者へ相談しながら投資をしていくとう方法になります。

相談する担当者が付くことにより、手数料はネット証券よりも高くなります。

店頭証券 ネット証券
店舗
担当者
手数料

近年は、コロナ禍の影響もあり、店頭に行かなくても始められるネット証券の業績がかなり伸びてきています。

話を聞くだけにしようと思っても、実際に店舗で担当者と話をしてしまうと、断りにくかったり、任せきりになってしまったりすることもあるでしょう。

また、店頭証券だと営業時間が限られているため、勤務時間の関係で行きたいと思ってもなかなかいけないという方も多いと思います。以下は、一部の店頭証券の例になります。

・野村證券……平日9:00〜15:30
・大和証券……平日8:50〜15:30
・日興証券……平日9:00〜15:30

こういったように、平日の9:00〜15:30に店頭へ行って話を聞ける方は実際多くないでしょう。担当者に直接話を聞き、アドバイスをもらえるということは安心できますが、自分の生活リズムにあった方法を見つけていく必要があります。

ネット証券の4つのデメリット

上記では、ネット証券の特徴やメリットについて紹介してきましたが、昔から続いている店頭証券に比べて不便で、デメリットになる点もあります。

簡単に始めることはできますが、デメリットを知った上で検討した方が良いでしょう。

担当者がいないため自分で考える必要がある

まず店頭証券と比べたネット証券のデメリットとしては、担当者などがいないため、自分で考えて決める必要があるということです。

インターネットの情報を鵜呑みにすることはリスクがある中、初心者でネット証券を始めるのは不安でしょう。

国内株式や海外株式、投資信託、債券、FX、先物など様々な金融商品で悩む時に、自分で考える必要があるのは大変です。

投資の基本的な考え方であるバリュー投資やグロース投資なども知らないまま投資を始めることは、非常に危険です。自分で始める場合は、日頃から投資について勉強をしたり、新聞やニュースから最新の情報を得たりするようにしましょう。ネット証券を始めるにあたって、市場のトレンドを知っておくことをおすすめします。

正しく発注できないリスクがある

続いてネット証券の2つ目のデメリットは、発注などをするインターネットの画面が分かりにくく、万が一発注を間違うと取り返しがつかなくなるということです。

例えば、株を購入する時に、150株買おうと思っていたのに、誤って1500株を購入していたら大変なことになりますよね。

店頭証券であれば担当者と話をして慎重に投資をするところを、ネット証券だと勢いで誤った発注をしてしまうかもしれません。

簡単に、外出時などどこでも購入できるのがネット証券のメリットでもありますが、その反面、気が抜けた状態で誤って購入してしまうかもしれません。

一度発注すると後からやっぱりやめるということはできないため、すべて自己責任となってしまうことを覚えておきましょう。

セキュリティを強化する必要がある

ネット証券の3つ目のデメリットは、インターネットで取引する際にはどうしてもつきまとう、セキュリティ面の問題についてです。

パソコンやスマートフォンで簡単に取引できることは非常に便利ですが、ログイン用のIDやパスワードが盗まれたり流出したりすることにより、他人に悪用されてしまうリスクがあるのです。

実際、仮想通貨のインターネット取引では、ハッキングされて大きな問題になったことがありました。

せっかく知識をつけて利益を出そうとネット証券を始めても、IDやパスワードを盗まれたことによって損をしたり、悪用をされたりしていては意味がありません。

大切なお金を扱っていることを忘れずに、慎重に管理するようにしましょう。

通信環境によってタイミングを逃すこともある

最後にネット証券の4つ目のデメリットは、基本的にインターネットでの注文になるため、外出時など通信環境が良くない場所で購入したいと思ってもできない可能性があります。

店頭証券の場合は、店頭に行く手間はかかりますが、注文したい時は確実に注文することができます。また、店頭に行かなくても電話で確実に注文する方法もあります。

注意
ネット証券の場合は、自分で発注するものを考えて決め、実際に購入するところまでしなければなりません。面倒に感じる方や、知識がなくて不安に思う方には、おすすめできないかもしれません。

ネット証券の大手5社の特徴は?

ここまでは、ネット証券と店頭証券の違いや、メリットデメリットについて紹介してきましたが、「ネット証券」といっても様々な会社で扱われているため、区別するのが難しいと思います。

以下では、ネット証券の中でも大手の5社を比較し、どういった方におすすめできるかについて解説していきます。ここからは、具体的にどんな商品が自分に合うのか、考えていきましょう。

①楽天証券

日常的に楽天でショッピングする方におすすめなのが、「楽天証券」になります。

楽天証券では、投資信託の残高や株式の手数料に応じて楽天ポイントが還元され、投資の積み立てを楽天カードで行うことにより、さらに楽天ポイントが貯まるというメリットがあります。

日常的に楽天を利用している方であれば、うれしい特典ですよね。米国株の取引手数料がポイントとして還元されるのは、楽天証券だけの魅力です。

また、会社四季報や日経新聞の記事が載っている日経テレコムなどの、投資に役立つ有料サービスの情報を無料で読むことができることも、楽天証券の魅力といえるでしょう。

常に市場のトレンドを知っておく必要があるため、信頼できる情報を提供してもらえるのはありがたいサービスですね。

昔に比べ、還元されるポイントについては厳しくなってきていますが、楽天を利用する方であれば、ポイントが少しでも還元されると嬉しい仕組みになっているためおすすめです。

楽天会員だと余分な申し込み作業をする手間を省けて、スムーズに口座開設をすることができます。

スマホでも操作しやすく、楽天カードで支払うことによるポイント加算が目的で利用している方も多いようですよ。

②SBI証券

SBI証券 banner

続いて、取り扱い商品の数が多くローコストで始められるのが、投資初心者にもおすすめな「SBI証券」になります。

基本的に投資の知識がないまま始めるとリスクの大きいネット証券ですが、投資や株式の手数料が格安なSBI証券であれば、投資経験の有無にかかわらず始めやすいのが特徴でしょう。

また、投資信託は無料で購入できる金融商品が2,500本以上とかなり種類が豊富であり、手数料やコストの負担が比較的少ないのも魅力の1つです。

1日100万円まで手数料が無料という点だけでなく、つみたてNISA、IPO実績など、総合的に見ても高いレベルのサービスを提供されているネット証券で、初心者からも人気が高いネット証券となっています。

これから始める方は、一度チェックしてみると良いでしょう。

初心者でも口座開設も簡単で、スマホでの操作もしやすく取扱商品の種類が多くて嬉しいという声が多いようです。

また、入出金をスピーディに行えて便利であり、若者から年配の方まで幅広い世代から人気を得ていますよ。

SBI証券公式サイト

③マネックス証券

米国株を買うならマネックス証券がいいと言われるほど、外国株のサービスが充実しているのが特徴です。

外国株が7,000程度(米国株5,000・中国株2,000)と銘柄が多いだけでなく、購入手数料が無料であることも人気の理由です。

他にも、通常100株単位で取引するところ1株単位で取引できる単元未満株サービス「ワン株」は、マネックス証券独自のサービスとなっています。

単元未満株だと00株単位に比べて手数料が高くなるのが一般的ですが、ワン株なら買付手数料が無料なのが魅力とされています。

また、IPOが大口など関係なく平等に当選するため、たくさんの口座を作る必要はなく、ネットから手間をかけずに簡単に手続きできるというのもメリットの一つです。

資金に関係なく完全平等抽選をしてもらえるというのは、投資家からも高い評価を受けている要因のようです。

④auカブコム証券

auカブコム証券は、三菱UFJ銀行とKDDIによるネット証券で、シミュレーションなどの細かい分析ができるソフト「EVERチャート」や、発注昨日やカスタマイズができるツール「Kabuステーション」などが魅力的とされています。

auカブコム証券では、auPAYカードで投資信託の積み立てをするだけで、Pontaポイントが積立額の1%還元されたり、au回線(UQモバイル)を使用していると、4%を上乗せした5%が還元されたり、お得な還元を受けることができます。

貯めたポイントは購入代金とするだけでなく、1株から売買するために活用することもできます。現金ではなく、ポイントを使って投資を始められるなら、初心者でも安心して始めることができていいですよね。

さらに、取引手数料が100万円までは無料に、25歳以下なら上限なく無料となるのも人気のポイントです。

「女性割」や「シニア割」など、手数料が安くなるサービスを実施していますので、自分に当てはまるものがないかチェックしておくと良いかもしれません。シニア割は、60歳以上は割引率が4%になるというもので、女性割は、年齢に関係なく割引率が1%になるというサービスです。

他にも、投資信託の購入手数料が無料になったり、1株単位で取引できるプチ株サービスや、毎月少額積み立てを行っていくプチ株積立の手数料が無料になったり、お得なサービスがたくさん用意されているのもauカブコム証券の魅力と言えます。

⑤松井証券

松井証券 banner

最後5つ目に紹介するのは、1日の取引が50万円以下なら手数料が無料になるという独自のサービスを展開している「松井証券」です。

一般的に1回の取引金額によって手数料が決められますが、松井証券は1日の取引金額によって決められるというものです。

また、松井証券は100年以上の歴史を持つ老舗証券会社ですが、1998年に業界で初めて本格的なインターネット取引を開始しており、時代の流れに沿ったサービスを追求されていることがうかがえます。

投資での報酬を現金で受け取ることができるのも、ネット証券の中では唯一のサービスとされています。

他にも、積立投資の提案や診断をしてもらえる「投信工房」というアプリのサービスも展開しており、初心者でも始められる工夫もされています。

2022年2月からは米国株の取り扱いもスタート。アプリの画面の分かりやすさや、分からない場合の電話やメールでの対応が丁寧で安心できるという声が多く、初心者でも始めるのにおすすめのネット証券だと言えますよ。

松井証券公式サイト

口座開設はどのくらいの期間でできる?

証券会社によって異なる口座開設にかかる期間ですが、ネット証券の口座開設から取引開始までは、1〜2週間程度で完了できることが多いです。

まず申し込みをして、本人確認書類の提出、口座に関する設定をして取引を始められます。

書類を郵送でやりとりする場合は期間が長くかかったり、中には申し込み当日に始められたりする場合など、会社によってもバラバラ。

興味のあるネット証券の口座開設の流れを調べておく必要があるでしょう。

また、一般的には20歳を超えたら申し込みすることができますが、20歳を超えていても保護者の同意が必要な場合もあります。申し込みの条件が証券会社ごとに異なるこも知っておきましょう。

自分に合う方法でネット証券を始めよう

ネット証券は、自分の好きな時間やタイミングで投資をできるというメリットがある一方で、担当者がいないため自分で情報を収集し、通信環境の整備やセキュリティ面の管理なども全て自分でしなければなりません。

そういった方法が、自分に合っていて良いと感じるのであれば、ネット証券は非常におすすめの方法です。

しかし、ネット証券初心者だと何かと不安で、市場のトレンドを理解するだけでも大変だと感じる方もいるでしょう。

手数料が高くても担当者と相談しながら店頭や電話で確実に取引を行う店頭証券か、手数料が安い分自分で判断して購入する必要があるネット証券か、どちらが向いていると思われるでしょうか。

自分に合った方法を見つけて、証券の取引を始めてみてはいかがでしょうか。

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