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2016.9.12
エステサロンがクレジットカード決済を導入しにくい理由とは?
エステサロンを経営していると、お客様から「クレジットカードが使えたらいいのに……」と要望を受けることも少なくないと思います。
しかし、「では対応しようかな」といざクレジットカード決済導入しようとすると、クレジットカード会社の審査通過がかなり難しいという現状があります。
どうしてエステサロンはクレジットカード会社の審査に通りにくいのでしょうか。その理由についてお伝えします。
エステは「特定継続的役務提供」の対象
クレジットカード決済を導入するには、各クレジットカード会社と契約して加盟店になる必要があります。この加盟店契約に際して、カード会社は損失が出ないように、慎重に審査を行います。エステサロンは、この審査に通りづらいことが多いのです。
その理由として、「特定商取引法」で認められたクーリングオフや中途解約制度があります。
エステサロンは特定商取引法の定める「特定継続的役務提供」に指定されています。これは、「役務の提供を受ける者の身体の美化または知識もしくは技能の向上その他のその者の心身または身上に関する目的を実現させることをもって誘引が行われるもの」かつ「役務の性質上、規定する目的が実現するかどうかが確実でないもの」と定義され、エステのほかに語学教室、家庭教師、学習塾、結婚相手紹介サービス、パソコン教室も対象となっています。
カード会社にとってエステサロンとの契約はハイリスク
通常、顧客が店舗に出かけて自分で購入する場合や、自発的に申し込みをするサービスなどではクーリングオフはできません。しかし、特定継続的役務提供の場合は、販売方法にかかわらずクーリングオフができると定められています。
また、特定継続的役務提供の対象の契約は、理由に関わらず中途解約することができるとされており、その損害賠償額にも上限が定められています。
クレジットカード会社にとって、エステサロンなどの特定継続的役務提供は、クーリングオフや中途解約のリスクが高い業種ということになります。返金対応のコストがかかるだけではなく、万一加盟店であるエステサロンが倒産ということになれば、大きな損失にもつながります。こういった理由から、エステサロンなど特定継続的役務提供の事業者に対するクレジットカード会社の審査は年々厳しくなっているのです。
エステサロンがクレジットカード決済を導入するには?
お伝えしたような理由で、エステサロンがクレジットカード会社と直接契約を結んでクレジットカード決済を導入するのはかなり難しいと言えます。
しかし、実際にはクレジットカード決済を導入しているサロンも少なくないですよね。エステサロンだからといってカード決済を導入できないというわけではありません。
エステサロンがクレジットカード決済を導入するには、決済代行会社を利用するのが一般的です。決済代行会社と契約することで、クレジットカード会社との加盟店契約やシステム開発等を代行してもらえるのです。もちろん、必ず審査通過するとは言い切れませんが、代行会社にはさまざまなノウハウがあるため、エステサロンが独自にクレジットカード会社と契約しようとするより、かなり審査に通過しやすいと言えるでしょう。